君の膵臓をたべたいを読みました。
読むつもりなかったのですが、成り行きでよみました。
感想としては、是非友達に勧めたい
というものでした。
手に取ったのはタイトルのインパクトでした。
映画になっていたのは知りませんでした。
手に取って背表紙に書かれているあらましを読むと読む気がうせました。
僕は病気や死を扱った物語が基本的に嫌いです。
理由は涙を誘う要素がストレートすぎていやなんです。
なんだか、泣くこと泣かせることが主題になっているようで嫌なんです。
- 作者: 住野 よる
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2017/04/27
- メディア: 文庫
中盤までは面白さに気づかず
それで行きがかり上読み始めましたが、中盤までは楽しめませんでした。
文章がライトなので読みやすいですが、その分小説としての表現が稚拙に思えました。
気候や季節や表情、それから心情を文章で表現されているものを読むことが小説の醍醐味のひとつですが、表現がこころに迫りません。
それでも、読みやすいので読み進めました。
また、主人公の男の名前が伏せられていて、そういう仕掛けが鼻について気分が乗りませんでした。
この本の会話の面白さに気付く
その後、主人公二人の性格や学校での立ち位置なんかがわかり、読み手である僕の中にキャラがしっかりと立ってくると、二人の会話のやりとりがとても楽しくなってきました。
軽妙なやり取りを交わす二人を読んでいてとても幸せな気分になりました。
それでも尚、主人公の男の子の名前は伏せられたままです。
しかしだんだんと気にならなくなります。
逆に伏字に書かれた部分が興味を引きます。
それでも主人公の男の子が自身の性格を草舟に例えて流れに身を任すのには、辟易します。
まぁ、10代特有の青臭さなのかもしれませんが
いくつもの仕掛けに驚く
名前もそうですが、物語の中にいくつも仕掛けがあって完全にやられてしまいました。
クライマックスには泣いてしまいました。
前半に感じる嫌な部分、たとえば名前が伏せられているとか、そういった部分はきちんと最後で回収してくれて物語に破たんを感じませんし、無駄がありませんでした。
葉桜の季節に君を想うということ を読んだことを思い出すくらいに、物語に驚きを覚えましたよ。
もちろん、テイストは違いますが、そのくらいのインパクトがありました。
- 作者: 歌野 晶午
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/05/01
- メディア: 文庫
また、物語がしつこく描かれていて、簡単に終わらないところも大好きです。
この辺りは人によっては冗長だと感じる人もいるかもしれませんが、あっけなく終わるものよりも、蛇足感があるものが大好きなので、僕の好みに嵌りました。
簡単に終わらないということで、映画 ジョゼと虎と魚たち を思い出しました。
ジョゼと虎と魚たち Blu-ray スペシャル・エディション
- 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
- メディア: Blu-ray
とにかく読むことを勧めます。
漫画もあるようですが、未読です。
君の膵臓をたべたい(上) (アクションコミックス(月刊アクション))
- 作者: 桐原 いづみ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2017/02/10
- メディア: コミック
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